■0292・2023年1月19日-1月23日..大分&青森.4泊5日-7
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フェリーさんふらわあ大阪-別府航路の就航船がリプレース。
2023年1月に1番船となるさんふらわあくれないが就航しました。
本記事は、瀬戸内海航路を航行できる最大の船体長199.9mを誇る大型フェリーの船内レポートです。
※記事中[拡大]または◎を記している画像は、クリック・ドラッグすると拡大します。
※記事中の価格等は、2022年12月取材時のものです。
大阪-別府航路を運航するフェリーさんふらわあに待望の新造1番船「さんふらわあくれない」が2023年1月13日に就航。
㈱フェリーさんふらわあ様。
おめでとうございます。
パチパチパチ‥
=さんふらわあくれない=
船種‥フェリー
総トン数‥17,114t
全長‥199.9m
全幅‥28m
航海区域‥沿海
所有‥㈱商船三井
運用‥㈱フェリーさんふらわあ
船籍‥日本.大阪
建造所‥三菱重工業下関造船所
就航‥2023年1月13日
=さんふらわあくれない船内案内=
なんと、8階建て!
2F~5Fが車両甲板となっていて、大型車137台・乗用車100台を収容。
ドライバー不足やドライバーの時間外労働上限による2024年問題に対応すべく貨物積載量は約50%増加させているのです。
船客区画は6階~8階となっております。
さんふらわあくれないの旅客定員は716名。
定員710名の前船さんふらわああいぼりより船体が大型化したにも関わらず、定員をわずか6名増にとどめ、旅客一人あたりの専有面積は6.9㎡から10.9㎡に拡大。
快適性が向上しました。
6F
それでは、船内視察を始めましょう。
エントランス
=エントランスホール=
乗船すると、船客を迎えるエントランスホールです。
就航から7日目とあって、船内には新築の匂いが漂っていました。
3層吹き抜け段違い構造の開放的なアトリウム。
中央扇型の大階段がゴージャスな雰囲気を醸し出していますね。
レセプション
=レセプション=
等級変更やご案内など、船旅のサポートを行っております。
=本日の空室状況ご案内=
さんふらわあくれないの船室は、経済的なプライベートベッドから最上級のスイートまで、なんと18種類の客室を用意。
空室があれば、乗船後に等級変更が可能です。
フェリーさんふらわあ大阪-別府航路の運賃(2023年1月~3月)
最新の運賃は、コチラ。
船旅の記念にスタンプを押しておきましょう。
=案内モニター=
外国語にも対応し、現在地情報などを案内します。
船長様・機関長様・チーフパーサー様。
さんふらわあさつまクルーの皆様。
宜しくお願い申しあげます。
=情報収集コーナー=
さんふらわあと寄港地の観光パンフレットが置いてあります。
AED(自動体外式除細動器)も配備。
中央の巨大な縦型ディスプレイは‥
最先端情報端末 SunFlower Smart QUEST〈SSQ〉です。
船内Wi-Fiと連携して、さまざまな情報が提供できるようになっており、船内各所に設けられたデジタルサイトネージ端末と、お手持ちのスマートホンやタブレットでもご利用頂が可能。
映画を見たり、船内案内の画面ではカードキーをかざすと自分の部屋がわかるようになっております。
こちらには、貴重品保管ロッカー(無料)・スマホ充電器(有料)・両替機を設置。
ショップ
=ショップ=
高級感漂う店内。
関西・九州のお土産・ソフトドリンク・アルコール飲料・アイスクリーム・お菓子類・おつまみ等を販売しています。
商品を見てみると‥
大分県の特産品を多く取り揃えていますね。
こちらは、日田杉から作られた日田下駄。
大分県日田市の本野はきもの工業の製品です。
・日田下駄メンズ‥7,480円
・日田下駄レディース‥7,480円
さんふらわあオリジナルグッズもありますよ。
プロムナード
=プロムナード=
6F左舷側にあり、丸窓から瀬戸内海のオーシャンビューをお楽しみ頂けます。
6F 自販機コーナー
=自販機コーナー=
アルコール類・飲料・の自販機が設置され、立席カウンターとゴミ箱を設置。
内容は、7F自販機コーナーで紹介します。
冷蔵ロッカー
=冷蔵ロッカー=
有料(200円)です。
生鮮食品などの保管に便利。
レストラン
=レストラン=
さんふらわあくれないのメインダイニングです。
瀬戸内海ビッフェと称し、さんふらわあ他航路よりグレードをアップ!
瀬戸内海航路にちなんだ食材や郷土料理をビュッフェ形式でご提供しています。
サイクルピット
=サイクルピット=
自転車をベルトでしっかり固定でき、数字を指定するダイヤルロック式で盗難防止も万全。
これはサイクリストの方々に朗報ですね。
記念撮影コーナー
=記念撮影コーナー=
さんふらわあくれないの壁画の前で、記念撮影ができます。
船内イベント
=船内イベント=
ジャグリングやバルーンアート・似顔絵アートなど、パフォーマーによるイベントを開催。
楽しい船旅になること間違いなしです。
船長の制服
子供用・大人用の船長服・帽子をご用意しており、コスプレが楽しめます。(無料)
キッズスペース
=キッズスペース=
絵本やおもちゃを設置し、人気のアニメも放映。
小さなお子様も飽きることなく船旅をお楽しみ頂けます。
エレベーター
=エレベーター=
階段以外にもエレベーターがあるので、足腰が弱い方でも楽に昇降可能。
バリアフリー設備は、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団より助成を受けています。
洗面室・トイレ
=洗面室=
アメニティはありませんが、ドライヤーを配備。
ちなみに6Fの女性用お手洗いには、パウダールームをご用意。
フェリーさんふらわあ女性社員の意見が反映され、そこは芸能人の楽屋みたいな造りになっているんだとか。
=男性用トイレ=
ピカピカで綺麗です。
個室はウォッシュレット完備。
清潔です。
=シーシック用流し室=
俗に言うG〇RO処。
さんふらわあではシーシックと言うそうで、個室化されています。
ちなみに大阪-別府航路は瀬戸内海を航行するので、動揺は感じられません。
船酔いの心配はないかと思います。
お子様用サイズのトイレ。
これまで色々なフェリーに乗って来ましたが、これは初めて見たよ。
給湯室
=給湯室=
カップ麺調理に必要な熱湯の他に、製氷機・電子レンジを配備。
紙コップ(無料)もあります。
船旅の救世主、G〇RO袋ではなく‥
氷持ち運び用ビニール袋です。
穏やかな瀬戸内海を航行するので、G〇RO袋は用意されていません。
通路の絨毯は豊後梅をモチーフとした模様になっています。
豊後梅は大分県の名産品であり、大分県の県木にもなっているそうです。
右はサイクルポートです。
コインロッカー
=コインロッカー=
コイン返却式で実質無料!
相部屋利用の場合、助かるアイテムですね。
プライベートベッド
=プライベートベッド=
2等寝台にあたる相部屋の船室です。
プライバシーに配慮された階段式2段ベッドとなっており、各ベッドには専用テレビが設置されています。
グループ和室
=グループ和室=
船旅の基本とされてきた相部屋の和室は廃止。
3~4名定員のグループ向け和室が設けられました。
ドライバー専用区画
=トラックドライバー様専用区画=
我が国の物流を守るトラックドライバー様専用区画です。
一般船客は入れません。
7F
中央扇型大階段の裏にも階段があり、混雑時も動線を確保しています。
では、7Fへ上がってみましょう。
アトリウム
7F扇形中央大階段上からの眺め。
新造船さんふらわあくれない/むらさきのコンセプトは、復活ときずな(KIZUNA)。
世代を超え家族が集まり船旅を楽しむ願いを込めたものとしたそうです。
内装は、クルーズ客船/にっぽん丸改装時の内装デザインを手がけた渡辺友之氏(フラックス・デザイン代表)が担当。
同氏は‥
・神戸-大分航路就航船.さんふらわあごーるど/ぱーる
・大阪-志布志航路の就航船.さんふらわあさつま/きりしま
・大洗-苫小牧航路の就航船.さんふらわあふらの/さっぽろ
~と、これまで数々のさんふらわあのデザインにも携わってきたデザイナーです。
中央にある機械はプロジェクターマッピングの投影機。
EPSON製高性能プロジェクター(EB-L30000U,超短焦点レンズELPLX03)です。
この機械、船への搭載では世界初となるんだとか。
プロジェクションマッピングショーは2016年に就航したさんふらわあさつま/きりしまがフェリー史上初となりましたが、さんふらわあくれないでは高性能化した投影機によって、天井だけでなく壁面スクリーンを使用した広範囲のプロジェクションマッピングをお楽しみ頂けます。
両舷を貫いたアトリウムには、吹き抜けを取り囲むように椅子が置かれ‥
木を使ったソファ席もあります。
ここも絨毯が豊後梅の模様になっていますね。
マッサージコーナー
=マッサージコーナー=
高性能電動マッサージチェアで、疲れや体のコリをほぐしましょう。
15分200円です。
7F 自販機コーナー
=7F自販機コーナー=
自販機コーナーは、6・7Fに設置。
7Fの方が設置数が多いですね。
アルコール類。
・缶ビール各種350ml 250円
・缶ビール各種500ml 330円
・発泡酒類各種350ml 190~200円
・発泡酒類各種500ml 260~270円
・缶チューハイ各種 180円
※アルコール自販機は、23:00~販売中止となります。
清涼飲料水。
・ジュース/お茶/コーヒー類各種 130~160円デス。
カップ飲料。
コーヒー・スープ・ココア・ジュースなどは、110~140円。
レディーボーデンの高級アイスもあるよ。
・アイスクリーム各種 270円。
フェリー旅に欠かせないカップ麺。
・日清食品カップ麺各種 270円。
喫煙室
=喫煙室=
船内は個室を含めて禁煙です。
おたばこは、喫煙室でお願い申しあげます。
展望浴場
=展望浴場=
瀬戸内海を眺めながらゆったりと入れる浴室です。
移動中に風呂に入れるのは、フェリーならではの醍醐味ですね。
切妻風のデザインを用いた天井デザインが必見ですよ。
=シャワー室=
こちらは航海中いつでも利用可能。
大浴場クローズ時も利用できます。
=脱衣室=
コイン不要の鍵付きロッカーに私物を入れられます。
ベビーベッドも置かれていましたよ。
脱衣室の洗面台。
洗面室と同じ仕様でシンプルな造りです。
男の身だしなみを整えられるブースがあったよ。
7F・レトロなポスター
7Fの廊下には、戦前の大阪商船時代のポスターや瀬戸内地図を掲示。
これは、2代目紅丸(くれなゐまる)のポスター。
20世紀初頭まで石炭を燃料としていた船舶に、重油を燃料としたディーゼルエンジンを搭載すると言う革命をもたらしたのが、大正13年(1924年)就航の2代目紅丸だったのです。
なんとも歴史を感じるポスターですな。
=救命胴衣着用方法=
これは重要です。
よく見て、理解しておきましょう。
プライベートシングル
=プライベートシングル=
ドアがアコーディオンカーテンとなる簡易個室。
QRコードのルームキーで区画に入り、各個室は内鍵のみとなります。
プライベートシングルツイン
=プライベートシングルツイン=
ドアがアコーディオンカーテンの簡易個室。
シングルより広く、2名利用時はエキストラベッドとなります。
プライベートツイン
=プライベートツイン=
ドアがアコーディオンカーテンの簡易個室。
ツインなのでお二人様でゆったりと利用できます。
プライベートベッドグループ
=プライベートベッドグループ=
こちらもドアがアコーディオンカーテンの簡易個室。
プライベートベッド(相部屋)と同じ、階段式2段ベッド4名定員のお部屋です。
スペーリアシングル
=スペーリアシングル=
1等にあたるスタンダード個室。
シャワー・トイレ・洗面台・テレビ・冷蔵庫・個別エアコンを用意。
インサイドなので窓はありません。
スペーリアツイン
=スペーリアツイン=
1等にあたるスタンダードなツインルーム。
シャワー・トイレ・洗面台・テレビ・冷蔵庫・個別エアコンを用意。
インサイドなので窓はありません。
デラックス洋室
=デラックス洋室=
特等にあたるツインルーム。
トイレ・トイレ・洗面台・テレビ・冷蔵庫・空気清浄機を用意。
窓があるので、瀬戸内海の風景をご覧頂けます。
デラックス和室
=デラックス和室=
特等にあたる和室。
シャワー・トイレ・洗面台・テレビ・冷蔵庫・空気清浄機を用意。
窓があるので、瀬戸内海の風景をご覧頂けます。
デラックス コネクトルーム
長距離フェリー初!
和室と洋室をつなげてご利用いただけるコネクティングルーム。
本船のコンセプトである復活ときずな(KIZUNA)に相応しい、3世代でのご利用に大変便利な仕様となっております。
ベビールーム
=ベビールーム=
オムツ交換ベッドに、授乳室/調乳器が用意されております。
デラックス ウィズペット
=デラックスウィズペット=
ペット様とご一緒に過ごせるデラックス客室です。
ペット様とご一緒になれませんが、ゲージ利用のペットルームの用意もあります。
ドッグラン
=ドッグラン=
ペットゾーンに隣接して、オープンエアのドッグランがあります。
展望デッキ・ガス検知器
=LNGガス検知器=
さんふらわあくれないは我が国初のLNG燃料フェリー。
液化天然ガスLNGと主燃料とすることで硫黄酸化物(SOx)がほとんど排出されなくなり、窒素酸化物(NOx)と二酸化炭素(CO2)の排出を大幅に削減しました。
=展望デッキ=
7・8Fの船体後方部にあり、潮風にあたりながら船旅を満喫できます。
ここから見る明石海峡大橋は圧巻ですよ。
ファンネルは全国のさんふらわあ共通、さんふらわあレッドと呼ばれる太陽マークの部分の赤色のデザインとなっております。
8F
まだまだありますよ。
船客区画最上階の8Fに上がってみましょう。
アトリウム&ラウンジ
8Fアトリウム上からの眺め。
ゴージャスな船内だ。
近年、フェリーの吹き抜けは当たり前となりましたが、さんふらわあくれないの吹き抜けは内装に繊細なこだわりを感じますね。
アトリウムの欄干に配された竹細工の文様は別府の伝統芸能をイメージしたものなんだとか。
この裏側はプロジェクトマッピングのスクリーンになります。
8Fのラウンジ。
こちらは全等級の船客が寛げます。
スイート船客専用ラウンジ
=スイート船客専用ラウンジ=
コーヒー飲み放題、アイスクリーム食べ放題!
こちらは最上級クラスとなるスイート利用者のみが入れるラウンジです。
入場資格がない筆者は外からチラ見。
この先は、スイートルーム専用フロア。
筆者は入れません。
セミスイート
=セミスイート=
リゾートホテルに引けをとらないツインルーム。
シャワー・トイレ・洗面台・テレビ・冷蔵庫・個別エアコンを設置。
専用テラスもあり、心地よい潮風を感じることができます。
スイート
=スイート=
さんふらわあくれない最上級の船室です。
専用テラス/バス/トイレ/リビング/テレビ/冷蔵庫/個別エアコンを設置。
豪華クルーズ船顔負けの船室となっております。
スイート コネクトルーム
スイートにもコネクティングルームを用意。
ご家族やグループでプレミアムな船旅をご堪能できます。
さんふらわあくれないは‥
LNG燃料を利用した環境負荷低減の実現やカジュアルクルーズ志向の設備が評価され、日本船舶海洋工学会のシップ・オブ・ザ・イヤー2022大型客船部門賞を受賞。
また、内航船省エネルギー格付け最高評価(★★★★★)を取得しました。
さんふらわあくれない 航海編
さんふらわあくれない乗船記の航海編は、☝コチラ。
ご覧頂けたら幸いです。
さんふらわあくれないはとても静かで、船に乗っていることを忘れてしまいそう。
まるでクルーズ船に乗っているみたいな感じになるフェリーです。
100年以上の長い歴史を持つ別府航路の集大成を感じるフェリーでした。
ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。