【散策】建造100年の日本遺産・旧佐世保無線電信所(針生送信所) 長崎県佐世保市

■0154・2021年12月20-24日 長崎/鳥取.4泊5日-8

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日本海軍佐世保鎮守府隷下の無線送信所として、大正11年に完成した旧佐世保無線電信所(針尾送信所)の遺構があると聞きつけ、見学しに行きました。

※記事中[拡大]または◎を記している画像は、クリック・ドラッグすると拡大します。

長崎県立西海橋公園から眺める西海橋と新西海橋の新旧コラボ絶景。
こりゃ、すばらしい!

そして、北の方角を眺めると‥
煙突のような建造物が、3本建っているのが見えますね。
実態は旧佐世保無線電信所(針尾送信所)と言う通信施設の遺構です。

これから行ってみましょう。

新西海橋から旧佐世保無線電信所へ歩いてみよう

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新西海橋から3.5km/徒歩47分‥
旧佐世保無線電信所に向かって歩いていきます。

国道202号線をテクテク‥
この信号を左折して‥

広域農道を歩きます。

=西海パールライン有料道路=
長崎市・佐世保市間を約1時間で結ぶことを目標に整備が進められている国道202号西彼杵道路の一部で、全線5kmが自動車専用有料道路として供用されおります。

旧佐世保無線電信所(針尾送信所)の電波搭が近づいてきました。

近くまで来ると、電波搭の高さに驚きます。
あと、少しですぞ。

旧佐世保無線電信所 (針尾送信所)

新西海橋から36分。
旧佐世保無線電信所(針尾送信所)に着きました。

=旧佐世保無線電信所(針尾送信所)=
日本海軍佐世保鎮守府隷下の無線送信所として、大正11年に完成しました。

終戦後しばらく米軍管理地となり、昭和23年から第七管区海上保安本部佐世保海上保安部が所管し、海上自衛隊と共同で使用しました。
平成9年、後継の無線施設が完成したことにより、電波塔としての役割を終えました。

アクセス

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公共交通機関でのアクセスは‥
佐世保駅前から西海橋方面の西肥バスで、針尾公民館前下車徒歩22分(1.8km)です。
西海橋を見学してから行かれる場合は、西海橋東口からバスに乗って針尾公民館前へ行けます。

=針尾公民館方面 西肥バス時刻表=
佐世保駅前3番のりば  西海橋東口

旧佐世保無線通信所の位置は、☝️コチラ。

3号電波塔

敷地内には、3本の電波搭が1辺300mの間隔で正三角形の形に配置されています。

こちらは、3号搭です。
こりゃ圧巻!

3号電波搭は、内部を見学できます。
入ってみましょう。

内部です。
奥の鉄柱下には防振装置。
手前には、ケーブル維持管理用のウインチが残っています。

下から眺めた無線搭内部。
最上部は、はるか上です。

3号搭は高さ137mもあり、幅は大型バスと同じ12mあります。
大きいので、パノラマモードを縦にしてカシャ。

現役時代はコンクリート柱の最上部にアンテナがついていました。

見張り所と針尾瀬戸の眺め

=見張り所=
無線基地は重要な軍事機密であり、外部からの侵入者を防ぐ為、見張り所が設けられました。
雨よけのこの傘は高さ3m・直径4mあり、日本における早い時期のコンクリート構造物で細い構造物にも関わらず崩壊することなく残ってきたことに価値があります。

3号搭の前からは、遠くに針尾瀬戸が一望です。

ズームすると、先ほど散策した新西海橋が見えます。

事務所・兵舎跡

=事務所・兵舎跡=
ここに事務所と兵舎がありました。
無線通信施設を運営する重要な施設でしたが、昭和26年に火災で焼失し、今は建物土台の基礎だけが残っています。

当時はテニスコートもあったようです。

電信室

=電信室=
無線搭の中心ある鉄筋コンクリート造りの電信室は、送られてきた信号を大出力に変換して無線塔に送信する為の建物です。

電信室の見学は安全の為、ヘルメット着用をお願いいたします。

=整流機器室=
発電された電気を送信機等で使用する為、ここで電流を交流から直流に変換されていました。

=倉庫=
4室に仕切られ、油倉庫・油 硫酸倉庫・工業室・各科倉庫が配置されていたそうです。

=機械室=
天井部は高さ9.55mのアーチ式となっており、画像の上部に大正10年製の天井走行クレーンが現存しています。

機械室の南側を眺めます。
アーチ状屋根は、爆発の衝撃を吸収する耐爆構造となっています。

そして、画像右側隅に‥

長波用の米国製アンクサンダーソン型高周波発電機が設置されていましたが、昭和17年頃に撤去されたようです。

門衛所・油庫・軌道跡

=門衛所=
送信所への出入りを監視する建物です。

今の建物は復元したもので、案内所を兼ねて地元ボランティアの詰所となっています。

針尾送信所は、地元住民らでつくる「針尾無線塔保存会」が管理運営を行っており、見学は無料です。

-お願い-
針尾送信所の維持管理及び整備費の募金をお願い申し上げます。

=油庫=
ガソリン・軽油・灯油類の保管庫で、爆発に耐えられるように鉄筋コンクリート構造となっています。

道路右側の土の部分には、海路で運ばれた資材を陸揚げする為の、トロッコ軌道がありました。

2号電波塔

2号搭は立入禁止です。

1号電波塔

1号塔です。

1号電波搭は真下に行けますが、中は見学できませんでした。
これで、見学は終了です。

旧佐世保無線電信所→早岐

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旧佐世保無線送信所への公共交通機関はありません。
1.8km/徒歩22分ほど離れた、西肥バス・針尾公民館前バス停が最寄りとなります。

では、歩いて向かいましょう。

田舎道をテクテク‥ 通信所の電波搭が離れていきます。

西肥バス/針尾公民館→観潮橋

針尾送信所から徒歩26分。
西肥バス/針尾公民館前バス停に着きました。

= 佐世保駅方面 西肥バス時刻表 =
針尾公民館前

シルバーブルー♪の西肥バスです。
乗りましょう。

🚌西肥バス:N4.佐世保医療センター行
針尾公民館.10:25→観潮橋.10:38

針尾公民館前から24分。
観潮橋で下車しました。

大正11年に建設された旧佐世保無線通信電信所(針尾送信所)。
100年以上経過した今も建つ通信塔は圧巻!
公共交通機関でのアクセスはちょっと難がありますが、行く価値がありました。
日本遺産に認定されていますので、西海橋公園とセットで行かれるのがおススメです。

ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。