【散策】開湯千二百年の歴史ある肘折温泉 中心部をぶらぶら散策

■0179・2022年1月9-13日 やまがた温泉湯治旅.4泊5日-4

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温泉でぐうたらまったりしようと、山形県の肘折温泉と湯野浜温泉へ4泊5日の湯治旅にでました。

本記事は、肘折温泉の中心部を散策してみます。

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山形県 肘折温泉

山形県大蔵村の肘折温泉に滞在中です。

肘折温泉の位置は、☝コチラ。

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今から1,215年前の大同2年(807年)開湯した肘折温泉。

古くは月山へ通じる修験道や奥参りの登り口。
明治から昭和初期に栄えた一大鉱山の名残、1,200年以上の歴史が伝わる昔ながらの湯治文化を今に伝える湯治場です。

温泉街の中心部を散策してみましょう。

肘折温泉ガイドマップ(肘折温泉公式サイトPDF)

訪れたのは、厳冬期の1月。

油断していると、雪がドサッと落ちて来ます。
道路は中央を歩くように、宿の方が教えてくれました。

温泉街中心部

ここが温泉街の入口。
新庄方面から肘折希望大橋を下ると、ここから温泉街へ入っていきます。

=佐々木商店=
温泉街入口にある商店です。
店舗内に工房を併設、新たな肘折名物を生み出し菓子を製造販売しています。

=長南精肉店=
人里離れた肘折温泉。
生活を支えるお肉屋さんです。

=斉藤旅館=
家族ぐるみのおもてなしが特長の湯治宿。
我が家のような寛ぎを感じる小さなお宿です。

=旅館勇蔵=
家庭的なおもてなしがモットー。
心のふれあいを感じられるお宿です。

=横山仁右ヱ門商店=
明治29年、旅館から商売替えした温泉街で最も古い商店で、充実した酒類やおみやげ品を揃えております。
山形県で有名な玉こんにゃくですが、この地域では長いこんにゃくが特徴で、冬期間以外店先で販売されます。

=ふれあいテラス カフェばす亭=
閉店してしまったようです。

温泉街のメイン道路。
狭い路地を路線バスが走ります。

=松井旅館=
年月を重ねた木の風合いや温もりを感じられるお宿です。
露天岩風呂があり、斎藤茂吉が逗留されたそうです。

おぉー!
この佇まい。
いいねぇー。

=三浦屋旅館=
歴史を感じる古風な木造建築のお宿です。
昔ながらの湯治宿風情が残る和風の趣を味わえます。

=若松屋 村井六助=
江戸時代後期より営む湯治宿です。
源泉100%の足湯と個人源泉が自慢です。

=三春屋=
湯治宿の本館・旅籠宿の別館がある三春屋。
三春屋源泉と組合共同源泉の湯を楽しむことができます。

この屈折した街並みがタマラナイ‥

=ほていや商店=
このお店製造の’ほていまんじゅう’は肘折温泉名物。
店主こだわりの肘折伝統こけしや、各種お土産品も取り揃えております。

各種おみやげを販売。店内にずらりと並ぶ、美味しい温泉まんじゅうはもちろん、肘折の歴史に深く触れられるお店です。

=さばね屋=
沖縄出身の気さくで明るい店主が営むお店。
新鮮な筋子や鱈子が人気商品で、店内には地酒やおみやげ品が数多く並んでおります。

=松屋=
こんこんと湧く秘湯感満点の自家源泉。
大正時代に掘られた洞窟風呂が名物です。

=大友屋旅館=
歴史は古く、江戸時代創業。
湯けむりたなびく自噴源泉のお宿です。

=つたや金兵衛=
つたや肘折ホテルの湯治部門です。
両館は2階通路でつながっており、湯治入門から本格湯治までかなう充実の施設が整っております。

=大穀屋=
大正15年に旅館を開業。
平成17年に全館リニューアルし、湯治宿では珍しいエレベーターを設置しております。

温泉街の道路は鍵状になっています。
今は町営のマイクロバスですが、以前はこの狭い道を山交バスの大型路線バスが走っていたと言うから驚きです。

全国的に温泉街の道って狭くて、バス運転士泣かせの所が多いのです。

旧肘折郵便局

=旧肘折郵便局=
温泉街の真ん中にあるハイカラな建物は、昭和12年建築の旧郵便局舎です。

平成7年.郵便局の新築移転に伴い、一時は解体が検討されたそうですが、地元の方々の要望により保存が決まりました。
現在は、各種イベントの会場として活用されています。

ポストは今も現役でしたよ。

=カネヤマ商店=
大正時代に創業し、地酒とみやげ・食品や日用品を扱う商店として、肘折湯治の暮らしを支えてきた商店です。

=賀登屋旅館=
優心の宿.観月の社員寮となっており、今は営業していないそうです。

さぁ、温泉街はまだまだ続きますよ。

=ゑびす館=
美容室と食堂/田舎家が入居したビルです。

田舎屋のメニュー。
昼は食堂として、ラーメン・そば・うどん・丼物、カレーなどを提供。
夜は居酒屋となり、地酒や色々なお酒が味わえます。

共同浴場 上ノ湯

=上ノ湯=
温泉街の中心にある共同浴場です。
男女別の内湯があり、浴槽脇に鎮座するお地蔵様の台座から源泉を贅沢にかけ流しており、湯上がり感がさっぱりした’冷え湯’で、旅館の湯とはまた違った味わいを楽しめます。

入浴料は、大人300円・小人150円。
肘折温泉宿泊施設利用者は無料です。

=湯坐神社(薬師神社)=
約200年前、上ノ湯の湯が止まってしまいました。

困り果てた村人が源泉を掘り下げたところ、1つの石が出てきました。

石を持ち上げると、お湯は再び湧き出したそうです。

源泉の栓をしていたこの石‥
よく見ると仏様か神様のカタチをしているので、驚いた村人は石を携えて京都に赴き、専門家に鑑定してもらうと「これは薬師様であるから大切に奉りなさい」との結果。
人々は湯守の神を奉る薬師神社の御神体として安置したそうです。

=亀屋旅館=
共同浴場/上の湯と亀屋にしかない疵湯(きずゆ)が自慢の宿。
トレードマークである亀の細工が、客室の障子に施されております。

=丸屋旅館=
木造3階建ての建物は、すべての建材に金山杉・檜葉・欅を使用。
レトロモダンな情緒あふれたお宿です。

=西本屋旅館=
気どらずのんびり湯治を楽しめる宿。
筆者が逗留中のお宿です。

=ゑびす屋旅館=
天然杉を随所に使った寛ぎの旅館。
全室に温泉熱を利用した暖房を使用した健康的なお宿です。

=早坂豆腐店=
小さな看板が目印のおとうふ屋さん。
肘折には、ここ早坂豆腐店と上の豆腐店の2軒があります。

=バス待合所=
新庄から来る路線バスが、肘折温泉への唯一の公共交通機関です。
平成29年3月31日まで山交バスが運行していましたが、大蔵村営バスに移管し運行されています。

肘折温泉ゆけむりライン(大蔵村営バス)

バス待合所から眺めた温泉街。
湯宿が寄り添うように密集しています。

=餅屋 久兵工=
閉店してしまったみたい。

=木村屋旅館=
全6室の小さなお宿ですが、展望風呂・中浴場・貸切風呂と、源泉かけ流しの三つのお風呂を楽しめます。

=旅館伝蔵=
湯治場風情がそのまま残る混浴の大浴場と個室風呂があります。
ふるさとに帰ってきたかのような、あたたかい雰囲気の湯治宿です。

=湯守小屋=
1,200年以上の歴史をもつ肘折温泉。
22軒すべての旅館に源泉から引かれたパイプは、温泉の成分・湯花が凝固してしまうと湯の通りが悪くなり、過去には温泉が止まってしまう騒動もあったそう。

温泉街では、三十六人衆と呼ばれる方々が総力をあげて、丸一日、温泉の供給を止めてパイプや源泉の湯花を除去する管清掃を年に4回~6回行っています。

こうした人々の様々な努力や労働で、お湯は守られているのです。

羽賀だんご店。
肘折温泉の甘味処として、湯治客や地元の人々に人気のお店だったそうですが、惜しくも閉店されたそうです。

源泉公園 初恋足湯

羽賀だんご店の先には、源泉公園があるのですが、冬のこの季節、雪に閉ざされて行けませんでした。

=初恋足湯=
源泉公園に足湯があります。

肘折ダムの工事には肘折の人々以外にも、他村の若い男女もたくさん駆けつけ、石工たちの指導のもと石積みを手伝ったので、竣工まで2年の間に〈多くのカップルが生まれた〉という逸話があります。
そのため、初恋足湯と呼ばれるようになったとか。

温泉街上流にある、永代橋を渡ります。

今から1,215年前の大同2年(807年)開湯した肘折温泉。
中心となる温泉街は狭い路地に宿泊施設や商店が軒を連ね、昔ながらの湯治文化を感じます。
ノスタルジックな雰囲気に浸ってぶらぶらと散策するのが楽しいですね。

冬は屋根上の積雪がドサッと落ちてくることがあるので、道の真ん中を歩いた方がいいですよ。

➡肘折温泉の散策は、コチラへ続きます。

ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。