■0202・2022年9月5-9日.北海道函館4泊5日-15

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山線と呼ばれる函館本線の長万部-倶知安-小樽は、北海道新幹線が延伸されると、廃止されバス転換されることが地元自治体と合意されました。
2030年末開業を目標に北海道新幹線の延伸工事は進んでいます。
てな訳で、乗れる時に乗っておけ!
廃止される区間に乗ってみました。
※記事中[拡大]または◎を記している画像は、クリック・ドラッグすると拡大します。
長万部駅と特急ニセコ号

函館から鈍行列車で2時間半。
長万部に着きました。

函館から乗って来たキハ40形ディーゼルカー。
国鉄の時代から活躍している強者だ。

〈関連記事〉
【鉄旅】青春18きっぷ 国鉄型キハ40形に乗ってローカル鉄旅 函館本線(函館→長万部)
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H100形と言う新型車。
基本設計はJR東日本/GV-E400系気動車と共通で、ディーゼルエンジンで発電機を駆動して得られた電気で走るディーゼル・エレクトリック方式(電気式気動車)です。

H100形は、キハ40形の後継車両として増殖中。
次に乗るのはH100形に間違いないと思うので‥

発車まで1時間40分ありますが、乗車口でスタンバイしましょう。
待機しているH100形を見ると単行(1両)なので、席の争奪戦が予想されます。
H100形はキハ40形と比べて、座席数が少ないのです。

あっ!
この列車は‥

特急ニセコ号(函館→倶知安→札幌)だ。
キハ183系を改造したノースレインボーエクスプレスと言う車両です。
なんでも老朽化に伴い、2023年春に引退するとのこと。

特急ニセコ号は長万部に16分ほど停車。
ドアが開くと同時に、カメラを片手にした多くのマニアが下車。
男女比率をみると、男性98%に対し女性は2%ぐらい。

長万部町公式キャラクターの「まんべ君」も駆けつけてくれましたよ。

特急北斗 号.函館行が停車。
引退するキハ281系。
みんな一斉にカメラを向けてカシャカシャ!

特急ニセコは定刻に発車。
この先、函館本線(山線)を経由して札幌へ向かいます。
サイナラ~

静寂が戻りました。
ホームには、ポツンと筆者ひとり‥

長万部カラス。
都会の奴と違って、ほのぼのしている。
函館本線/長万部→倶知安

筆者が乗る列車が来たよ。
やっぱりH100形の単行だ。
🚃普通2953D.小樽行
長万部.16:38→小樽.19:50
[乗]JR北海道:H100-12

H100形の車内は‥
4人掛けボックスシート×3
2人掛けボックスシート×3
ロングシートとなっております。
ボックス席は、アッというまに埋まりました。

長万部を定刻に発車した列車は‥
北海道山越郡長万部町字双葉。
二股に停車。
明治36年11月3日開業。
長万部駅管理の無人駅です。
有人駅時代の駅舎は撤去され、ワラ1形有蓋車改造の貨車駅舎が設置されています。

函館本線/二股→黒松内。
二股川を渡ります。

山線と呼ばれる、函館本線/長万部-倶知安-小樽(140.2km)は、北海道新幹線の開業と共に廃止されることが決定しました。

北海道寿都郡黒松内町字黒松内。
黒松内に停車。
明治36年11月3日開業。
かつては、寿都鉄道(黒松内-寿都/16.5km)との分岐駅でした。
寿都鉄道は大正7年に創業。
ニシンや鉱産物の輸送を行いましたが、産業の衰退によって1972年5月11日に廃止となりました。

函館本線/黒松内→熱郛。
長閑な景色を眺めながら、1両列車はトコトコと走ります。

北海道寿都郡黒松内町字白井川。
熱郛に停車。
明治36年11月3日開業。
ねっぷと読む難読駅です。

函館本線/熱郛→目名。
蘭越町に入り、水田地帯が広がっています。
ニセコ連峰に囲まれた盆地である蘭越町は、夏は温暖な気候で比較的昼夜の気温差も大きく、お米作りの環境としては最適なんだそうです。

北海道磯谷郡蘭越町目名。
目名に停車。
明治37年10月15日開業。
開業時は磯谷駅でしたが、明治38年12月15日に目名駅に改称されました。

北海道磯谷郡蘭越町蘭越町。
蘭越に停車。
明治37年10月15日開業。
蘭越とは、桂の木の多い所をアイヌ語でランコ・ウシ(小さいシ)と言うことに由来しているとか。

北海道磯谷郡蘭越町昆布町。
昆布に停車。
昭和37年10月15日開業。
徒歩3分の所に昆布川温泉があります。

羊蹄山(1898m)が近づいてきましたよ。

函館本線/昆布→ニセコ。
尻別川の支流、昆布川を渡り‥

函館本線/昆布→ニセコ。
本流の尻別川を渡ります。
尻別川は北海道千歳市の伊達市との境界付近にあるフレ岳に水源とし、倶知安・ニセコと羊蹄山麓の北側を回りこむように流れ日本海へ注ぐ延長126kmの一級河川です。

北海道虻田郡ニセコ町字中央通。
ニセコに停車。
明治37年10月15日、真狩駅として開業。
明治39年12月15日、狩太駅に改称。
昭和43年4月1日、ニセコ駅に改称。
昭和38年、狩太駅をニセコ駅に改称するよう当時の狩太町が国鉄に要請したが、国鉄は”町名を改正しない限り駅名改正は認めない”とのことで‥
昭和39年に狩太町がニセコ町に改名。
その後、駅名がニセコ駅に改称されたという経緯があるんだとか。

ズームすると‥
ニセコアンヌプリ(1308m)が見えますよ。
ニセコアンヌプリはニセコ積丹小樽海岸国定公園内にある火山でニセコ連峰の主峰です。
スキーリゾートとして知られ、冬は国内外からのスキー客で賑わいます。

函館本線/比羅夫→倶知安。
再び尻別川。
奥にニセコアンヌプリが見えます。
蘭越→倶知安の区間、函館本線は尻別川と平行するのです。

グオォォー
エンジンを唸らせて、急勾配・急曲線が連続する区間を走ります。

きれいな夕暮れだ。

長万部から81km/1時間35分。
北海道虻田郡倶知安町南3条西4丁目。
倶知安に停車。
明治37年10月15日開業。
令和13年度に延伸開業予定の北海道新幹線(新函館北斗 – 札幌)の停車駅となります。

北海道新幹線工事に伴い、旧ホームは解体が始まっていました。
新幹線になると、倶知安駅は高架化されるそう。

令和3年10月31日から供用されている仮設ホーム。
こちらも新幹線が開業したら、解体される運命です。

夕暮れの羊蹄山
日が暮れてきました。
筆者所有のコンデジでは、撮影がそろそろ限界です。
函館本線/倶知安→小樽

日が暮れました。
北海道岩内郡共和町小沢。
小沢に停車。
明治37年7月18日開業。
昭和45年、映画/男はつらいよ 望郷篇でロケに使われたそうです。


北海道余市郡仁木町然別。
然別に停車。
明治35年12月10日開業。
然別は、シカリベツと読みます。
これは、アイヌ語の シ・カリ・ペツ (自分を回す川)からきたんだとか。
昭和57年3月1日:荷物扱い廃止と同時に無人化された然別駅。
現在は、余市駅管理で、小さな駅舎があるのみです。

然別に停車するローカル列車。
絵になりますね。
然別駅の構造は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、ホームは互い違いに設置されています。
昔は特急/北海号・急行/ニセコ号など、優等列車が行き交った函館本線。
広い駅構内が列車交換があったことを物語っています。

北海道余市郡余市町黒川町5丁目。
余市に停車。
明治35年12月5日開業。
余市と言ったら、平成26年9月29日~平成27年3月28日放送.NHK連続テレビ小説/マッサンが記憶に新しいところです。
舞台となったニッカウイスキーが駅の近くにあるのですよ。

北海道小樽市蘭島1丁目24。
蘭島に停車。
明治35年12月10日開業。
明治37年10月15日、忍路駅に改称されるのですが、明治38年12月15日、蘭島駅に再改称されました。
昭和63年8月、南野陽子さん主演のグリコ・ポッキーのCMのロケに使用された駅なんです。
CMの設定では、みなやま駅と表記されたんだとか。

長万部から140.2km/3時間12分。
小樽に着きました。
函館本線・千歳線/小樽→北広島→苫小牧

小樽で快速エアポートに乗り換えます。
🚋快速3972M.エアポート204号.新千歳空港行
小樽.19:57→北広島.21:05
[乗]JR北海道:クハ733-3110

小樽から1時間8分。
札幌は素通りして、北広島で‥

苫小牧行きの普通列車に乗り換えましょう。
北海道の一般形電車を見ると、ウルトラマンを想像してしまう。
🚋普通798M.苫小牧行
北広島.21:07→苫小牧.21:50
[乗]JR北海道:クハ731-104

函館から倶知安経由で、193.3km/9時間15分。
苫小牧に着きました。
鉄道移動は、苫小牧で終了!

青春18きっぷ5回目の実績は‥
函館→長万部→倶知安→小樽→苫小牧/193.3km 7,660円でした。
かつては幹線として特急・急行列車も走った函館本線(長万部-倶知安-小樽)。 函館-札幌を結ぶ特急列車は全て室蘭本線経由となり、今は数本の普通列車が走るだけとなりました。 そして、同線に沿った北海道新幹線が札幌へ延伸(2030年末開業予定)されると、長万部-倶知安-小樽は廃止され、バス転換となることが地元自治体と合意されたので、乗れるのはあと数年です。 廃止を前にしていますが、車両は近年JR北海道に導入されたH100形と言う新型車。 以前の車両より座席が少なく、1両単行運転なので、18きっぷの季節はのんびりしていると座れなくなる可能性があります。 筆者が乗った日は平日でしたが、ボックス席はすぐに埋まりました。 山を越えて盆地を走り、ニセコアンヌプリや羊蹄山を眺めながらトコトコと走る3時間のローカル線旅。 乗っておくなら今のうちですね。
ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。