■0255・2022年11月14日-11月18日..神戸/宮崎/大分/大阪.4泊5日-11
ご訪問下さいまして、誠にありがとうございます。
乗り物系・温泉・登山などの旅と食のブログ、シクタン.comと申します。
神戸-宮崎航路を運航する宮崎カーフェリーに25年ぶり、待望の新造船が就航。
2022年4月に1番船となるフェリーたかちほが就航し、10月4日に2番船フェリーろっこうが就航しました。
新造船二隻体制となった宮崎カーフェリーの新造船に乗ってみましょう。
※記事中[拡大]または◎を記している画像は、クリック・ドラッグすると拡大します。
神戸-宮崎航路を運航する、宮崎カーフェリー。
25年ぶり、待望の新造船。
2022年10月4日、新造2番船/フェリーろっこうが就航。
一足先に就航した1番船/フェリーたかちほと新造船が2隻揃いました。
これは、乗りに行かなくてはいけませんね‥
‥と、言う訳で、神戸にやって来ました。
ここは、兵庫県の神戸市営地下鉄/三宮・花時計前駅です。
エスカレーターの並びが右側。
関東人の筆者にとって、関西に来た事を実感させる。
三宮・花時計前駅から歩いて宮崎カーフェリーが発着する、神戸三宮フェリーターミナルへ向かいましょう。
=神戸市役所=
30階建て高層の1号館。
平成元年8月31日に竣工されました。
お隣にあった2号館‥
昭和32年築で8階建てだった2号館は、阪神淡路大震災で被災し6階建てに改修され、60年以上、市民に親しまれてきましたが、令和2年3月をもって運用を終了し解体されました。
=1.17希望の灯=
平成7年1月17日に起きた阪神淡路大震災の神戸各地にある、震災関係モニュメントの中心となる、1.17希望の灯が市役所に隣接する東遊園公園にあります。
震災のご遺族やボランティアから、やさしさ・思いやり・生きている証としての灯りを灯したいとのご提案から、被災10市10町を巡って運んだ火種と47都道府県から寄せられた支援の火をひとつにして、震災から5年目の平成12年1月17日5時46分‥
この地に灯りが灯されました。
1995年1月17日午前5時46分 阪神淡路大震災
震災が奪ったもの 命 仕事 団欒 街並み 思い出…
たった一秒先も予測できない人間の限界…
震災が残してくれたもの やさしさ 思いやり 絆 仲間
この灯りは奪われたすべての命を生き残ったわたしたちの思いを結びつなぐ。
※1.17希望の灯モニュメントの碑文より。
阪神淡路大震災で亡くなられた6434名の方々のご冥福を心から祈り…
黙祷。
▼目次
神戸三宮フェリーターミナル
ここは、神戸新港第三突堤。
神戸三宮フェリーターミナルに着きました。
神戸港には、三宮と六甲の二か所にフェリーターミナルがあります。
こちらの三宮からは、ジャンボフェリー(神戸-小豆島-高松)と、宮崎カーフェリー(神戸-宮崎)の二社が発着しております。
神戸三宮フェリーターミナルの位置は、☝コチラ。
フェリーターミナル3階には、展望デッキがあります。
あっ!
宮崎カーフェリーの新造船/フェリーろっこうが着岸中ですよ。
🏢神戸三宮フェリーターミナル←施設案内。
展望デッキからは、神戸のベイエリアが一望!
夜景が綺麗ですね。
あっ!
2022年10月22日に就航したばかりのジャンボフェリーの新造船/あおいが来ましたよ。
神戸三宮に発着するフェリー二社は、共に新造船を就航させました。
ジャンボフェリーの新造船/あおいの乗船記は、☝コチラ。
宮崎カーフェリー (神戸-宮崎)
宮崎カーフェリーのダイヤ。
神戸(月~土曜日)・宮崎(毎日)共に19:10出航。
神戸(日曜日)のみ18:00出航。
所要時間は‥
宮崎向け13時間30分~14時間40分。
神戸向け12時間20分となっております。
画像の船舶は、宮崎カーフェリー/こうべエキスプレス(11933t)です。
1997年7月28日、おおさかエキスプレスとして就航。
後に関西側の就航地が大阪から神戸に移転したのに伴い、こうべエキスプレスに改称。
後継船となるフェリーろっこう就航に伴い、2022年10月14日の運航を持って引退。
引退後はインドネシアに売却され、KM DHARMA Ferry Ⅴと改名され、DLUフェリー/インドネシア国内航路に就航しました。
🚢インドネシアの海運会社/DULフェリー➡P.T. Dharma Lautan Utama (Indonesia)
さて、宮崎カーフェリーの歴史は色々と複雑でして‥
元々は、川崎-日向/木更津を運航する日本カーフェリーの関西航路を受け持つ子会社として、1971年に宮崎カーフェリー(初代)を設立し、1年後、日本カーフェリーに統合。
▼
日本カーフェリーはシーコム㈱に買収され、シーコムフェリーとなり、後にマリンエキスプレスに社名変更。
▼
マリンエキスプレスの業績が悪化したことにより同社から分社されて、2004年宮崎カーフェリー(2代目)を設立。
しかし、多額の債務も継いだ2代目宮崎カーフェリーも業績が悪く、宮崎航路の存続が危ぶまれます。
▼
航路存続が危ぶまれる中、宮崎の地元自治体・地域経済活性化支援機構等の出資により2018年設立された宮崎カーフェリー(3代目)が2代目法人を引き継ぎ、今日に至っております。
これまでは先代法人から引き継ぎ老朽化が進む、みやざきエキスプレス・こうべエキスプレスで運航してきましたが‥
待望の25年ぶりとなる新造船/フェリーたかちほが2022年4月15日に就航。
そして、2番船となるフェリーろっこう(画像)が、同年10月4日に就航。
宮崎カーフェリーは、新造船就二隻体制となりました。
宮崎カーフェリー株式会社様。
おめでとうございます。
パチパチパチ‥
宮崎カーフェリーの運賃は、☝コチラ。
宮崎カーフェリーは、公式ネット予約がお得です。
予約する時期によって、通常運賃より安いプランがあります。
4日前まで予約可能の【新船】ろっこう割ドミトリープラン(9,800円)に空席がありました。
これで予約しましょう。
窓口で発券して頂き、乗船手続き完了。
¥宮崎カーフェリー(神戸→宮崎)【新船】ろっこう割ドミトリープラン‥9,800円
フェリーろっこう/神戸→宮崎.13時間30分の船旅
宮崎カー・フェリーには、フェリーたかちほ・フェリーろっこうの二隻が就航。
本日の就航船は、フェリーろっこうです。
では、乗船しましょう。
ドミトリー船室 (2等寝台)
個室へ向かう富裕層の上級船客様を横目に、今夜の城に向かいます。
ドミトリーD4048番は‥
あっ、ここですね。
=ドミトリー=
2等寝台に値する2段ベッドの相部屋です。
寝台はプライバシーに配慮された、階段式2段ベッドとなっております。
私の城はコチラ。
下段です。
寝具は、羽毛布団と大きめの枕を用意。
シーツは自分で敷きます。
フェイスタオルも用意され、持ち帰りできます。
ベッド内には、寝台灯・コンセント・物掛けフックにハンガーを用意。
空調は集中管理式。
ベッド内はこの吹き出し口で風量を調節できます。
カーテンを閉めるとプライベートな空間となります。
神戸.出航の儀 (単に眺めるだけ)
そろそろ出航時刻です。
出航の儀(単に眺めるだけ)に参列しようと、外部デッキに出ました。
フォーサーがビットから外されました。
フォーサー‥係留用ロープ
ビット‥係留用鉄杭
フェリーろっこう出航!
ゴゴゴゴォー
後進で離岸成功。
パチパチパチ‥
神戸の夜景。
パノラマモードでカシャ。
神戸よ。
さらばじゃ。
神戸→宮崎 495km/13時間30分の船旅が始まりました。
船内レストラン (夕食バイキング)
さて、夕食です。
船内レストランでディナービュッフェと洒落こみましょう。
大人1,600円です。
ほぼ全種類の料理を取ってきましたよ。。
では、突撃!
〈一の膳〉
先代の船内レストランでも提供された料理が新船にも継承されていますね。
①キムチ鍋
②豚と玉子の炒め物
③焼き鰆
④きんぴら蒟蒻
⑤鶏じゃが
⑥焼きそば
〈二の膳〉
宮崎と神戸にちなんだ料理を盛り合わせてみました。
①鯵の南蛮漬け
②ポーク南蛮
③佐土原茄子の焼き茄子
④ローストビーフ
⑤鶏肉きのこ山芋のバターグリル
⑥宮崎餃子
中華点心。
野菜もしっかり食べておきましょう。
①ちまき
②蒸しシューマイ
③温野菜
④サラダバー
宮崎カーフェリー特製カレーライス。
マイルドなお味でしたよ。
①ちらし寿司
②カレーライス
③福神漬
④味噌汁
デザートは別腹。
ごちそうさまでした。
①マンゴーゼリー
②プリン
③夏日向ゼリー
④フルーツゼリー
⑤わらびもち
⑥ホットコーヒー
レストランバイキングでは、ソフトドリンク・コーヒーが飲み放題!
・コカ・コーラ
・メロンソーダ
・オレンジジュース
・カルピス
・カルピスメロンソーダ
・カルピスソーダ
・ホットコーヒー
・氷
お茶や冷水・お湯も用意。
・冷緑茶
・温緑茶
・お湯
・冷水
アルコール類は別料金。
・缶ビール350ml‥270円
・缶ビール500ml‥350円
・発泡酒350ml‥220円
・発泡酒500ml‥280円
・ノンアルビール‥200円
大阪湾→和歌山湾→紀伊水道へ航行
神戸出航から1時間50分。
和歌山県和歌山沖を南下中。
フェリーろっこうは、大阪湾から和歌山湾に入りましたよ。
ピンボケで恐縮ですが、左舷から和歌山の夜景が見えます。
宮崎入港は、明朝8:40定刻の予定です。
フェリーろっこうは高知県室戸岬沖から進路を西に向け、宮崎へ向かいます。
それでは、寝ましょう。
就寝。
2日目・九州宮崎沖を航行
5:10
おはようございます。
神戸から10時間‥
フェリーろっこうは高知県足摺岬の西方沖を、航海速力23ノット(34.9km/h)で順調に航行中。
明るくなってきました。
甲板に出てみると、清々しい朝です。
洋上から眺める日の出
あっ!
ズームしてみましょう。
水平線から日が出てきました。
さらにズーム!
雲がかかっていますが、美しい日の出だ。
ありがたや~
ありがたや~
今日乗ってよかった。
フェリーろっこうのファンネル。
日本カーフェリー時代のファンネルデザインだった金鵄が復活しました。
フェリーろっこうは、日向灘を航行中。
動揺もなく、快適な船旅です。
右舷見える陸地は‥
九州ですぜよ。
前方に宮崎らしき街を発見!
宮崎.着岸の儀 (単に眺めるだけ)
8:10
神戸から13時間。
宮崎港に入港。
着岸地点が見えてくると‥
あっ!
八興運輸のタグボート/淀丸(153t)がこっちに向かって来ますよ。
フェリーろっこうの着岸を補助する為、出動しました。
ゴゴゴゴォー
バウ.スラスターを作動させて、巨大な船体を回頭させます。
バウ.スラスターとは?
バウは船首部、スラスターは横方向に動かすための動力装置のことです。
ゴゴゴッゴ‥
宮崎港は狭いので、タグボートが着岸の補助を行います。
小さくても力持ちです。
船体が岸壁に対して90度の角度になりました。
今回就航した新造船二隻は船尾が双胴船型となった為、スタン.スラスターありません。
船を回頭するにはエンジンと舵を使うのですが、出力が大きいため、いったん勢いがつくとそれを止めるのが難しくなり、入出港時の操船は神経を使うのだそうです。
スタン.スラスターとは?
スタンは船尾、スラスターは横方向に動かすための動力装置のことです。
巧みな操船で、最終の着岸態勢に入りました。
先代の船より大型化され船型が変わった為、進路を変えるタイミング、回頭する位置など新たな操船をマスターするのが大変だったとか。
あぁ~
楽しい船旅が終わってしまうよ~
ホーサーがビットにつながれると‥
着岸完了。
パチパチパチ‥
名残惜しいですが、下船しましょう。
宮崎港
宮崎港では、宮崎市観光イメージキャラクター/ミッシちゃんがお出迎えしてくれますよ。
日本カーフェリー/美々津丸の模型。
川崎-日向航路に1974年3月に就航。
僚船となる高千穂丸と共に、就航当時は我が国最速を誇るフェリーでした。
京浜航路では18年活躍し、1992年3月に新造船となるパシフィックエキスプレスが就航したことから大阪-宮崎航路に転配。
後継船となる、おおさかエキスプレス(後のこうべエキスプレス)が1997年7月に就航したのに伴い引退し、フィリピンのネグロス・ナビエーション/MARY QUEEN OF PEACEと改名し就航。
就航末期はボカライ島の観光船、ホテルシップとして使用されましたが、ネグロス社の倒産により係船され、2008年1月にインドで解体されました。
=宮崎港フェリーターミナル=
神戸からの長距離フェリー(宮崎カーフェリー)が1日1便発着。
宮崎駅から宮崎交通の路線バスがフェリーの時間に合わせて運行されています。
ちなみに宮崎駅からの距離は3.2km/歩くと40分ほどです。
宮崎港フェリーターミナルの位置は、☝コチラ。
※2016年3月16日筆者撮影。
画像の船舶は、2022年4月14日をもって引退したみやざきエキスプレスです。
さて、明るい場所で船の撮影をしていこうと思います。
以前はターミナルビルから目と鼻の先で船の撮影ができたのですが‥
あちゃー!
フェンスが張めぐされてしまい、往来ができなくなってしまいました。
この位置(宮崎ポートパーク)に行くには‥
ターミナルから1.5km/徒歩20分ほどを、ぐるっと歩かなくてはならなくなりました。
ヤシの木が並ぶ街道。
南国.宮崎県ですね。
フェリーターミナルの隣り‥
宮崎ポートパークの敷地に入ると‥
着岸中の宮崎カーフェリー/フェリーろっこうが見えて来ましたよ。
時を戻しまして‥
2016年3月16日、筆者が撮影した宮崎カーフェリー/みやざきエキスプレス。
1996年から2022年まで26年間、運航会社が3度も変わると言う波乱万丈な船生のフェリーでした。
=みやざきエキスプレス=
船種‥フェリー
船籍‥日本/宮崎
航海区域‥沿海
所有‥①船舶整備公団
②運輸施設整備事業団
③鉄道建設・運輸施設整備支援機構
④宮崎船舶
⑤宮崎カーフェリー㈱3代目法人
運用‥①マリンエキスプレス
②宮崎カーフェリー㈱2代目法人
③宮崎カーフェリー㈱3代目法人
総トン数‥11931t
全長‥170.m
全幅‥27m
建造所‥三菱重工下関造船所
竣工‥1996年11月25日
運航終了‥2022年4月15日
そして、宮崎カーフェリー25年ぶり待望の新造船‥
みやざきエキスプレスの僚船、こうべエキスプレスの後継船として就航したフェリーろっこう。
カラーリングは、マリンエキスプレス時代からのバイキングレッドとホワイトのツートンを継承。
みやざきエキスプレスと比較すると、大型化した船体はずんぐりした印象を持ちますね。
=フェリーろっこう=
船種‥フェリー
船籍‥日本/宮崎
航海区域‥限定近海
所有/運用‥宮崎カーフェリー㈱3代目法人
総トン数‥14006t
全長‥194.m
全幅‥27.6m
建造所‥内海造船因島工場
竣工‥2022年10月4日
宮崎カーフェリー/フェリーろっこう (船内編)
宮崎カーフェリー/フェリーろっこう乗船記(船内編)は、☝コチラ。
ご覧頂けたら幸いです。
25年ぶり、待望の新造船となる宮崎カーフェリー/フェリーろっこう。 赤白ツートンの船体デザインと復活したファンネルの金鵄は、前身となる日本カーフェリー・マリンエキスプレスからの伝統を継いだものです。 歴代の船舶としては最大級となり、旅客の快適性、貨物の搭載能力がアップし、新造一番船/フェリーたかちほと共に新船二隻体制となり、三代目法人となった宮崎カーフェリーの新たな船出となりました。 大型化された船は個室が強化されながらも、相部屋の船客が寛げるスペースが広くなり、風呂に入ってバイキングの食事を堪能。 何と言っても、しっかりと横になって移動できるのが、船ならではです。 乗船した日は良い海況に恵まれ、神戸→宮崎13時間30分の船旅はアッと言う間でした。
ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。