■0137・2021年12月14-12月15日 沖縄.2泊3日-6

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鹿児島-奄美-沖縄航路を運航するマリックスラインに、新造船/クイーンコーラルクロスが令和3年11月20日に就航。
本記事では、新造船クイーンコーラルクロス船内の全貌を紹介します。
※記事中[拡大]または◎を記している画像は、クリック・ドラッグすると拡大します。

鹿児島航海編から続いております。
令和3年11月20日に就航した、マリックスライン/クィーンコーラルクロス(鹿児島-奄美-沖縄)です。
船名は一般公募によって決定しました。
・Ørigin(原点・起点)
・Ødyssey(知的探求)
・Øverture(序曲)
上記3つのキーワードに、使い勝手の基本に立ち返った明快な配置&動線計画、機能美を追求したオリジナリティー溢れるインテリアを基本コンセプトとしています。

それでは、恒例の船内視察を始めましょう。
クィーンコーラルクロスの旅客区画は、3F・4Fの2層です。

乗船するとエスカレーターがあり、3Fへあがります。
▼目次
船内設備・3F

=3Fフロア図=
3Fには、全等級の客室・エントランス・案内所・売店・レストランなどがあり、メインのフロアとなっております。
エントランスホール

=エントランスホール=
2層吹き抜けのエントランスが船客を出迎えます。

階段下の空間には、円形ベンチが設けられました。
案内所

=案内所=
上級船室のルームキーの受け渡し、2等寝台・2等室の席指定を行い、等級変更やご案内を承っております。

=営業時間案内=
レストラン・売店・案内所の営業時間が、ひと目でわかるようになっております。

=運航時刻表=
鹿児島-奄美群島-那覇を、25時間かけて航海します。
鹿児島.18:00出航
▼
名瀬(奄美大島).5:00/5:50
▼
亀徳(徳之島).9:10/9:40
▼
和泊(沖永良部島).11:30/12:00
▼
与論(与論島).13:40/14:10
▼
本部(沖縄本島).16:40/17:10
▼
那覇.19:00入港。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
那覇.7:00出航
▼
本部(沖縄本島).9:00/9:20
▼
与論(与論島).11:50/12:10
▼
和泊(沖永良部島).14:10/14:40
▼
亀徳(徳之島).16:30/17:00
▼
名瀬(奄美大島).20:30/21:20
▼
鹿児島.8:30入港。

=船舶現在地情報=
船舶の現在地をモニターで知ることができます。

=クィーンコーラルクロスのデザイン画=
デザイナーの笠井統太氏がクィーンコーラルクロスのデザインを監修されました。
笠井統太氏は、シルバープリンセス・シルバーティアラ・おがさわら丸など多くのフェリーや客船の内装デザインを担当された実績があり、本船をデザインされた直後、2020年6月に若くして他界なされました。
慎んでご冥福をお祈り申しあげます。
ロッカー

=暗証式貴重品保管庫=
これは相部屋の場合、重宝しますね。
無料です。

=コインロッカー=
左の大が1回300円。
右の小が1回200円となります。
自販機・給湯コーナー

=自販機コーナー=
飲み物・おつまみ・菓子・カップ麺の自販機があります。

コーヒー・水・茶・清涼飲料水は、120~160円。

アルコール類は‥
・缶ビール500ml 360円
・缶ビール350ml 260円
・缶チューハイ 160-170円
購入には、運転免許証が必要です。

食料の自販機。
1.つまみ種 140円
2.黒胡椒サラミ 330円
3.チーズかまぼこ 140円
4.ピーナッツ 140円
5.豆菓子 130円
6.柿ピーナッツ 130円
7.ごぼうスティック 140円
8.プリッツ旨サラダ 140円
9.ピコラ 140円
10-12.カップスター醤油 220円
~と、言ったところですね。

=給湯器=
自販機コーナーの並びにあり、水・お湯・お茶が出ます。
売店

=売店=
沖縄・奄美諸島・鹿児島のお土産品。
菓子類・アイスクリームなどを販売しています。

酒(黒糖焼酎・泡盛・清酒)と、ツマミも豊富に取り揃えていますね。

カップ麺や菓子パン。
時間によっては、お弁当/500円やおにぎり/110円の販売もあります。

=クイーンコーラルクロスの御船印=
加盟57社あるうち、20社以上の御船印を集めると、一等航海士・40社以上で船長の称号が頂けるマスター制度があるみたいです。
レストラン

=レストラン=
朝・昼・夕と各食事の時間帯に営業します。
鹿児島出航時以外の営業は、30~40分ほどしかないので、注意しましょう。

レストランには、テーブル席・カウンター席を配備。
営業時間外は、フリースペースとなります。

先代のクィーンコーラル8より、厨房が明るく広くなりました。

=メニュー=
先代とほぼ同じ内容です。
定食・丼物・うどん・カレーなど、高くても1200円と、お財布にやさしい価格設定です。
奄美郷土料理の鶏飯や沖縄そばもありますね。
画像の価格は令和3年12月のもので、この後、価格改定が行われました。
最新情報は、マリックスライン公式ホームページをご覧願います。

お茶・お湯・冷水はセルフサービスです。
パブリックスペース

=エレベーター=
エレベーター2機を備え、バリアフリーな環境で移動等が円滑に行えます。

=優先席=
エレベーターの前にあります。
譲り合いましょう。

=テレビラウンジ=
両舷にあり、テレビを見ながら寛げます。

マンガ.釣りバカ日誌の作画を担当される、北見けんいち先生から記念のイラストが贈呈されました。

ちゃんと、クィーンコーラルクロスが描かれていますね。

=脱出・救命及び消防配置=
これは重要です。
視察を兼ねて、脱出経路も確認しておきましょう。

=キッズルーム=
長い船旅でも、のびのびと遊べます。
2等室

=2等室=
旅客定員655名に対して、2等定員は通常423名+バリアフリー28名と、個室や寝台が増えたとは言え、2等室がこの船の大半を占めております。
また、2等室は大部屋から小部屋まで32室あり、様々なニーズに対応できるようになりました。

船旅の基本とも言える大部屋の和室です。
乗船区間によって、寝床は指定制となります。
2等室には、更衣スペースも確保されております。

各寝床には、マット・毛布・枕・ハンガーが備えられており、新たに仕切りが設けられました。

荷物置き場。
カーテンを引くと、更衣スペースになります。

=バリアフリー2等室=
段差のない2等室も用意されており、車椅子置き場も設置されております。
2等寝台A

=2等寝台A=
階段式2段寝台です。
12名室 × 14部屋/168名と8名室 × 1部屋/8名があります。
※姉妹船に設定がある、2等寝台B(2等洋室)の設定はありません。

=2等寝台A 多機能室=
お身体の不自由なお客様などをご案内する、2等寝台A多機能室は、2名1室× 2部屋/4名分あります。
シャワー室・トイレ

=シャワー室=
大抵はドアの奥にいくつかのシャワーブースがあるのですが、クィーンコーラルクロスは‥

ドアの開けると、いきなり一人用の脱衣スペースとシャワーブースがあります。
シャワー室は1ヶ所集中でなく、船内各所に分散して配置されました。
乗船人数によって、開放されるブース数は変動します。
アメニティはありませんので、各自でご用意願います。

=トイレ=
男性用は、ベージュとブラウンを基調とした、明るいトイレです。

個室には、ウォッシュレットを完備。

船酔いの救世主‥
G〇RO袋は船内各所に、配備されております。

=多目的トイレ=
車椅子でも利用できる広いトイレが完備されています。
ペットルーム

=ペットルーム=
お客様でバスケット・オリを準備した場合、ペット様(猫・小型犬・小鳥等)をペットルーム(別料金)でお預かりできます。
本船には、ペット様とご一緒になれる客室はありませんので、ご了承願います。
3F・上級船室フロア

さて、コチラは、1等・特等の上級船室エリアです。
多くのフェリーは上級船室を上階前方に配置しますが、クィーンコーラルクロスは、階下となる3F右舷中央から後部に上級船室を設けました。

下級船客である筆者は、上級船室エリアに入ることが許されないので、後ろからチラ見。

外部甲板に使用される照明を上級船室エリアの通路に取り付け、船旅のムードを盛り上げています。
1等シングル

上級船室は、マリックスライン公式ページ船内案内の画像で見てみましょう。
=1等シングル=
人気あるシングルルームで、テレビ/冷蔵庫があります。
姉妹船クロスコーラルプラスの1等シングルより狭く見えますが、プラスでは2室だった1等シングルを6室に増強し、各室には新たにトイレが設置されました。
また、1等以上にはフリーWi-Fiがあるようです。
1等ツイン

=1等ツイン=
快適なツインルーム。
テレビ/冷蔵庫・トイレを設置しました。
2名1室 × 4部屋/8名の他に、コネクティング可能なお部屋2名1室 × 2部屋/4名もあります。
特等

=特等室=
本船に2室しかない、クィーンコーラルクロス最上級船室です。
ツインベッドにバス・トイレ・リビングがあります。
シティホテル並みのゆったりとした船室となっております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー▼特等室を一人で利用する場合は‥?
乗船区間の特等運賃+燃油価格変動調整金+船室貸切料金(客室定員不足人員運賃×0.5)が必要となります。
鹿児島→那覇を一人で、2名定員の特等室をする例は‥
特等運賃37,200円+燃油代1,260円+船室貸切料金18,600円=57,060円です。
※上記価格は一例です。
運賃・燃油価格変動調整金・船室貸切料金は変動しますので、詳細はマリックスライン運賃検索をご覧願います。
船内設備・4F

4Fに上がってみましょう。

=4Fフロア図=
4Fは、2等室・2等寝台・ビューシートなどがあります。
4F・ホール

貫いた両舷と吹き抜けで、開放的な空間を作りあげました。
実用性重視の離島航路就航船で、ここまで開放的な吹き抜けの空間を作るのは珍しいのですよ。

4Fホールには前後をつなぐ橋があります。
吹き抜けのホールに橋を設けたフェリーは、全国的にも類を見ませんね。

=4F案内所・シンクコーナー=
臨時の案内所です。
物置になっていました。
洗い物ができるシンクコーナーが3F・4Fホールにあります。
G○RO処ではありませんので、ご注意願います。

緊急時は、インターホンで連絡ができるようになっています。

4Fにも、自販機コーナーと給湯器があります。

右の長椅子は4F優先席。
左はコンセントがあるカウンター席となり、スマホやPC作業をするのに便利です。
なお、フリーWi-Fiは、1等以上の上級船室のみで利用できます。

テーブル席もありました。
ビューシート

=ビューシート=
船体最前部操舵室下にあるフォワードサロンです。
全等級の船客がご利用になれます。

窓からは前方の眺めを楽しめます。
クィーンコーラルクロスは、船首甲板がコンテナスペースとなっており、コンテナをデリッククレーンによるリフトオン・リフトオフ方式で搭載することが可能で、離島へ物資を運ぶ重要な役割を果たしております。

正面には、ドーンと桜島。
鹿児島~種子島航路に就航する、共同フェリー運輸の貨物フェリー/新種子島丸(999t)が出航していきました。
この窓は夜になると航海の安全上、自動で電動カーテンが閉まるようになっていました。

4F中央通路は、後部展望デッキから前部ビューシートまで、一直線につながっております。
喫煙ルーム・洗面スペース

=喫煙ルーム=
船内は禁煙です。
喫煙は、コチラでお願い申しあげます。

=洗面スペース=
泡石鹸があります。
大半の洗面台はトイレに併設されていますが、4F後部には独立した洗面スペースがありました。
授乳室・メイクアップルーム

=授乳室=
お湯が用意され、乳児連れのお客様も安心して授乳ができます。

=メイクアップルーム=
女性のお客様や、お子様連れのご家族にやさしいフェリーを目指し、設置されました。
展望デッキ

=展望デッキ=
船体後部には、屋外に出れる展望デッキがあります。

開放感のあるデッキです。
展望デッキの床は濡れていると、サンダルやスリッパでは滑りやすいので注意しましょう。
別の船ですが、筆者は転倒したことがあります。

画像は、展望デッキから眺めた沖永良部島→与論島の景色です。
大海原が一望ですね。

展望デッキの一部には、屋根があるので雨が降っても大丈夫。
ベンチ席もあります。

この上、5Fは立入禁止となっていました。

最後部の屋外階段。
3Fと4Fの展望デッキをつないでいます。
さて、先代クィーンコーラル8の展望デッキは、船体側面・屋上部と広かったのですが‥

クィーンコーラルクロスは船体後部だけとなり、狭くなってしまいました。
以上で、船内視察は終了です。

快適な船旅を提供する要素が詰まったクィーンコーラルクロス。
設備が一新され、ギュウギュウ詰めの大部屋雑魚寝で苦痛だった昔の船旅のイメージはなくなりましたね。
次回は、奄美航海編です。
ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。