【船旅】カーフェリー復活!《祝》佐渡汽船/こがね丸 (直江津→小木/往路航海編)

■0386・2023年10月3日~6日.直江津&越後湯沢3泊4日-08

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佐渡汽船/直江津-小木航路にカーフェリーが復活!
宇和島運輸から移籍した佐渡汽船/こがね丸に乗って来ました。
本記事は、直江津→小木/往路航海編です。

出典・佐渡汽船株式会社

平成27年(2015年)4月21日、直江津-小木航路に就航した、豪インキャット社製のウェーブピアサー カタマラン(波浪貫通型双胴船)タイプの高速カーフェリー、佐渡汽船/あかね

カーフェリーで直江津-小木/所要時間2時間40分を1時間40分に短縮!
波浪貫通型双胴船は予備浮力をなくし、ナイフ状の船首で波を切り裂いて進むので、ピッチング(縦揺れ)が小さくなり、船酔いから解放!
~と、良いこと尽くめで、期待を胸に華々しくデビューしたあかねでしたが‥

外国製船舶の為、維持経費がかかってしまう。
時化時の航行時、双胴船独特の動揺から船酔い客が激増!
そして、新型コロナウイルスによる輸送低迷。
年間10億円近くの赤字を出してしまい、令和3年(2021年)3月20日をもって引退。
わずか6年でスペインへ売船されてしまいました。

2019年5月19日 筆者撮影

さて、この船は‥
宇和島運輸/えひめです。

平成13年(2001年)7月に愛媛県八幡浜-大分県別府航路に就航。
新造船/れいめい丸の就航に伴い、令和6年(2022年)6月をもって引退。

この船が、佐渡航路にお嫁入りすることになるのです。

佐渡汽船/こがね丸

あかね売船後、直江津-小木航路はジェットフォイル(高速船)による運航となりました。

あかねの建造費を支援した新潟県・佐渡市・上越市の地元自治体はウェーブピアサー型高速フェリーの導入に反対の意見を出したにも関わらず、佐渡汽船はあかねを導入し売船に至った経緯をふまえ、早期のカーフェリー復活を要望。

しかし、佐渡汽船には新造船を建造する予算がなかった事もあり、宇和島運輸から引退するえひめを佐渡汽船が8億7000万円で購入。
えひめは新たな装いとなり、こがね丸(4代目)として令和5年(2023年)4月29日に就航しました。

おっ!
こがね丸の船首部赤枠の部分をよ~く見ると‥
えひめの文字がうっすらと見えますね。

ここは、新潟県上越市。
直江津港.佐渡汽船のりばにやって来ました。

アクセス

直江津港佐渡汽船のりばの場所は、☝コチラ。

ホール 乗船券販売所

待合ホール/乗船券販売窓口。
ここで、乗船券を購入できますが‥

徒歩乗船の場合は自動券売機も利用できます。
クレジットカードが使えました。

1等(指定席)は、券売機でも自分で好みの席を選べますよ。

往路は2等乗船券を購入。

¥佐渡汽船(直江津→-小木)2等‥3,110円。

食堂 ながも

=食堂ながも=
朝6時~昼2時(Lo13:30)の営業。
ターミナル1階にある立ち食いスタンドの軽食コーナー。

このメニューは2023年10月現在のもので、この後、2024年3月19日にリニューアルオープン!
メニューが増えたとの事です。

・岩のりラーメン‥890円
・ワンタンメン‥750円
・味噌ラーメン‥790円
・ながもそば/うどん‥740円
・えび天そば/うどん‥700円
・カレーライス‥680円
・牛丼‥750円

港と山の見える展望室

おっ!
ターミナル5階に展望室(無料)があるみたい。
行ってみましょう。

※開放時間 8:00~17:00

展望室は直江津港のジオラマや無料の望遠鏡があり、上越市内外のイベント等を紹介するパンフレットなども設置。

ちょとした憩いの場になっています。

内陸を眺めると、上越市直江津の街が一望!

海の方は‥
ありゃりゃ、工事中で眺望は良くありませんね。

佐渡汽船.直江津-小木航路フェリー便は、前述の通りこがね丸が就航。
1日2往復の運航です。

⛴️佐渡汽船:こがね丸.小木行
直江津.7:00→小木.9:40

佐渡汽船/こがね丸 (4代目)

直江津-小木航路は明治25年に開設されて以来、120年以上の歴史がある定期航路です。

あかねの前に直江津-小木航路に就航していた船舶もこがね丸(3代目/平成7年~平成27年)でした。
そして、宇和島運輸から嫁入りした船舶名の名称も公募によりこがね丸(4代目)に決定。
代々の船名が受け継がれました。

=こがね丸 (4代目)=
総トン数‥2,486t
全長‥116.5 m
幅‥16.0 m
船種‥フェリー
船籍港‥日本 新潟県佐渡
所有/運用者‥佐渡汽船(株)
航海区域‥沿海
建造所‥内海造船瀬戸田工場
就航‥2001年7月12日(宇和島運輸)
   2023年4月29日(佐渡汽船)

それでは、四国九州からはるばる佐渡にやって来たえひめ改めこがね丸に乗船しましょう。

さて、船首下部に何やら突き出した構造物が見えますね。
えひめにはなかったので、時化の日本海をガンガン突き進む為のものかと思いきや‥

どうやら違うみたいでして‥
佐渡側着岸時にバウバイザーと岸壁との接触を防止する為、バルバス バウにヘラのような構造物をとり付けた改造が施されたのだとか。

バルバス バウ(Bulbous Bow)
船首喫水線下につけた球根状の突端物で造波抵抗によるエネルギーのロスを軽減し、スピードを出すことができます。

バルバス(Bulbous)は球根状の。
バウ(Bow)は船首という意味です。

2等船室

これぞ船旅の基本‥
大部屋雑魚寝の2等を利用します。

こがね丸船内の記事は、☝コチラ。作成中
ご覧頂けましたら幸いです。

出航の儀(単に眺めるだけ)

そろそろ出航の時間です。
出航の儀(単に眺めるだけ)に参列しようと、展望デッキに出ると‥

ホーサーがビットから外されました。

ホーサー‥係留用ロープ
ビット‥係留用鉄杭

ゴゴゴゴォー
こがね丸出航!

バウスラスターを効かせて離岸成功。
パチパチパチ‥

※バウスラスター(bow thruster)
船を横方向に動かす為の船首にある動力装置。

あっ!
ラインマン(地上係員)の方々が、お見送りをしてくれていますよ。

これは応じなくては‥
さよならぁ~

離岸すると、長さ116.5mの船体を右旋回で回頭し始めました。

現在の直江津港で最も古い西埠頭。
外国船籍の貨物船が寄港中。

直江津港は奈良時代から越後国府の要港として栄え、昭和26年には港湾法に基づく重要港湾に指定されました。

狭い港内を巧みな操船で回頭完了!
パチパチパチ‥

外海と港を仕切る延長2,789.4mの西防波堤。
ジェット旅客機が離着陸できる滑走路並みの長さがあるんですよ。

左舷後方を眺めると‥

おっ!
美しい山容をした山が見えますね。

ズームしてみましょう。
権現岳(1104m)と鉾ガ岳(1316m)みたいです。

右舷に見える荒浜埠頭には火力発電所とLNG基地が立地しており、直江津港はエネルギー港湾としての機能にも注目が集まっています。

餌を求める海鳥が船上を徘徊中。

西防波堤に続いて沖合に延びる沖防波堤。長さはなんと2,900m!
大荒れの日本海から港を守る重要な任務を担っています。

右舷前方(画像中央)に見える山は、米山(標高993m)です。

柏崎市と上越市柿崎区の境に位置し、山頂には米山薬師堂を祀り、豊穣を祈願する米山講中の人たちによって古くから登られてきた霊山なんだとか。

直江津港の突端にある沖防波堤北灯台が近づいて来ました。
いよいよ日本海に入りますぞ。

沖防波堤北灯台沖を通過。

直江津よ。
さらばじゃ。←(今日のお昼過ぎに戻って来るけど‥)

新潟県/直江津→佐渡島/小木、78km/2時間40分の船旅が始まりました。

本土が離れていきます。

こがね丸は航海速力19.0ノット(35km/h)で航行中。

今日は海況が良く、快適なクルーズです。
ちなみに、これは嵐の前の静けさで、明日は大時化となり、フェリーは全便欠航になるそうです。

出典・Google Map

直江津から1時間23分。
新潟県佐渡島と本州との間にある佐渡海峡を北上中。

佐渡海峡は越後と佐渡の間にある海峡である事から越佐海峡とも呼ばれており、新潟市角田岬から佐渡市鴻ノ瀬鼻の間、31.5kmが最短距離で、天気が良いと互いに対岸が見えます。

佐渡海峡をパノラマモードでカシャ。

筆者、宇和島運輸/えひめの時代に乗った事があります。
4トラベルに投稿した旅行記を見ながら‥

えひめ時代と、こがね丸になってからを比較しながら船内散策。

こがね丸船内設備の記事は、☝コチラ。
ご覧頂けましたら幸いです。

=こがね丸御船印=
これまで御船印は集めていなかったのですが、購入しちゃいました。

■こがね丸御船印‥300円。

佐渡島が近づいてきました。

こちらは左舷からの眺め。
佐渡島の南端部にあたる地域が一望です。

続いて、右舷からの眺め。
佐渡島は島の周囲280.8km・面積854.81km2あり、沖縄本島に次ぐ第二位の面積を誇る島です。

おっ!
目的地である小木の街が見えて来ましたよ。

着岸の儀(単に眺めるだけ)

小木港に入港。
着岸の儀(単に眺めるだけ)に参列しましょう。

小木港は佐渡島の南端に位置する天然の良港です。

江戸時代には佐渡金山の金銀輸送により繁栄し、寛文10年(1672年)には豪商.河村瑞賢によって、西回り航路の寄港地となるなど、入港船舶の増加により発展してきました。

昭和49年(1974年)に直江津・両津に続く新潟県内3港目の重要港湾の指定を受け、佐渡の南の玄関口と佐渡南西部の物流港としての役割を担っています。

着岸地点となる、フェリー埠頭が近づいてきまして‥

前進で着岸態勢にはいりました。

あぁ~
楽しい船旅がおわっちゃうよ~

ホーサーがビットにつながれて‥

9:38
直江津から2時間38分。
着岸完了。

パチパチパチ‥

9:38
では、名残惜しいですが下船しましょう。

ようこそ佐渡へ。
佐渡島の小木に上陸しました。

佐渡市のPRキャラクター、サドッキーが出迎えてくれましたよ。

ハァー佐渡へ♪(ハ アリャサ)
佐渡へと草木もなびくヨ♪(ハ アリャアリャアリャサ)

佐渡を代表する民謡/佐渡おけさ
北前船で港に持ち込まれたハンヤ節が、酒盛唄として島に広まるうちに、金山で鉱石を選り分ける時に唄う選鉱唄になったと言われています。

=力屋観光汽船=
フェリーターミナルの近くにある、遊覧モーターボート及びたらい舟体験ができる力屋観光汽船
たらい舟は所要7~8分、お一人様700円で体験できます。

あっ!
タライがプカプカ浮いていますよ。

ズームしてみましょう。

これが、佐渡名物/たらい舟
佐渡小木地震によって小木海岸線一帯では岩礁や小さな入り江が多くなった事により、小回りと安定性を求める舟が必要となった結果、洗濯桶を改良したたらい舟が考案されたと言われています。

今は漁業用だけでなく、漁業用より一回り大きい観光用(画像)もあり、特訓を受けた力屋観光汽船の従業員が2007年7月、たらい舟で小木から柏崎へ佐渡海峡を横断した記録があります。

=小木みなと公園=
フェリーターミナル隣にある公園。

芝生でごろりとしながら潮風を感じることができ、こがね丸を間近に見ることができるスポットです。

九州四国の豊予海峡から、はるばる佐渡にやって来たえひめ改めこがね丸
新天地で島民の足として、佐渡の観光資源として、そして物資輸送の活躍に期待されますね。

こがね丸/船内編・復路航海編へと続きます。

こがね丸復路(小木→直江津)の記事は、☝コチラ。作成中
ご覧頂けましたら幸いです。

ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。