■0303・2023年1月20日-1月23日..大分&青森.4泊5日-17
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大阪-別府航路に就航し、25年間活躍して来たフェリーさんふらわあ/さんふらわあこばるとが新造第2船/さんふらわあむらさきにバトンを託し引退します。
そこで惜別乗船として、別府→大阪で乗船しました。
本記事は、さんふらわあこばると/船内編です。
※記事中[拡大]または◎を記している画像は、クリック・ドラッグすると拡大します。
※記事中の価格等は、2023年1月取材時のものです。
さんふらわあこばると
フェリーさんふらわあ/別府大阪航路に就航する、さんふらわあこばると。
1998年から25年にわたって活躍してきましたが、新造第2船となるさんふらわあむらさきの就航に伴い2023年4月14日大阪着便をもって引退が決定しています。
さんふらわあこばるとの概要です。
=さんふらわあこばると=
船種‥フェリー
総トン数‥9,245ｔ
全長‥153m
全幅‥25m
航海区域‥沿海
所有/運用‥㈱フェリーさんふらわあ (2009年10月まで関西汽船)
船籍‥日本.大阪
建造所‥三菱重工業下関造船所
就航‥平成10年4月8日
=船内案内図=
船体は7層構造で、船客区画は3階Bデッキ(F甲板)・4階Aデッキ(E甲板)の2層となっております。
ちなみに最上にコンパス甲板があり、その下の航海船橋甲板に操舵室および乗組員居住区。
E・F甲板が客室区画、G・H甲板が車両搭載区画、I甲板が機関室となっています。
3階Bデッキ (F甲板)
=救命胴衣着用方法=
これは重要です。
よく見て、理解しておきましょう。
=脱出経路図=
これも重要です。
それでは、避難経路の確認を兼ねて船内を見てみましょう。
エントランスホール
=エントランスロビー=
乗船すると、シックな雰囲気のエントランスが船客を出迎えます。
エントランスホールのロビー。
こじんまりとしていますね。
案内所
=案内所=
フェリーさんふらわあでは案内所をレセプションと言うのですが、この船は案内所のまま。
年長船の風格が漂い、等級変更やご案内など、船旅のサポートを行っております。
=本日の空室状況ご案内=
さんふらわあこばるとの船室は、大部屋のツーリストから最上級のデラックスまで、5等級の客室を用意。
空室があれば、乗船後に等級変更が可能です。
案内所の脇には、船舶用カード式公衆電話・スマホ充電器・記念スタンプがあります。
もうすぐ乗れなくなる船です。
乗船の記念にスタンプを押しておきましょう。
暗証番号式貴重品ロッカーとAED(自動体外式除細動器)も配備。
=さんふらわあの歴史=
明治45年(1912年)5月、同社による別府航路が開設し紅丸から‥
令和4年(2022年)さんふらわあむらさきが建造されるまでの110年の歴史のうち、一部の船舶が紹介されています。
救命胴衣着用方法の実演マネキン。
これは重要です。
よく見ておきましょう。
=大阪-別府航路基準経路図=
別府.18:45・金土19:35
↓
来島海峡大橋.23:24・金土0:19
↓
瀬戸大橋.1:43・金土2:40
↓
明石海峡大橋.5:17・金土6:15
↓
大阪南港.6:35・金土7:35
マニアックなことを申しますと‥
主機は、日本鋼管(現JFEエンジニアリング)製27,000馬力中速ディーゼルエンジンを搭載。
関西汽船伝統である可変ピッチプロペラ2軸2舵の推進システムは、2つのプロペラと2枚の舵という組み合わせで、これは、高コストながらも操船がしやすく、安定した運航が行えるというメリットがあったそうです。
=記念撮影コーナー=
さんふらわあこばるとの乗船記念撮影ができます。
ショップ
=ショップ=
お土産・さんふらわあグッズや飲料、おつまみなどを取り揃えていますよ。
Bデッキ・自販機コーナー
=3階.自販機コーナー=
アルコール類・飲料・カップ麺・アイスクリームの自販機が設置されています。
気になる価格は‥
・日清食品カップ麺各種 250円
・缶ビール・発泡酒類各種(キリンorアサヒ) 180～310円
・缶チューハイ各種(キリンorアサヒ) 170円
・ジュース/お茶/コーヒー類各種 100～190円
・挽きたてコーヒーカップ飲料各種 120円
・アイスクリーム各種 160円
～と、言ったところですね。
アルコール類‥
・アサヒスーパードライ 250～330円
・クリアアサヒ 190～330円
・カルピスサワー 200円
・缶チューハイ 180円
※アルコール自販機は、23:00～販売中止となります。
清涼飲料水。
・ジュース/お茶/コーヒー類各種 120～170円ですね。
アイスクリーム。
フェリーに乗ると食べたくなるんだな。
・アイスクリーム各種 170円
フェリー旅に欠かせないカップ麺。
・日清食品カップ麺各種 270円。
喫煙所
=喫煙室=
船内は個室を含めて禁煙です。
おたばこは、喫煙室でお願い申しあげます。
レストラン cobalt
=レストラン Cobalt=
さんふらわあこばるとのメインダイニングです。
夕食・朝食共に食べ放題のビッフェ形式で提供されます。
夕食のサンプル。
お腹すいたなぁ～。
朝食のサンプル。
夕・朝共に美味しそう。
夕食時は、パスタやカレーなどのテイクアウトメニューもあります。
船上で本格的海鮮パスタを堪能できますよ。
・カレーライス‥700円
・海鮮レモンペッパーパスタ‥600円
・海鮮アヒージョパスタ‥600円
・アサリたっぷりクリームパスタ‥600円
・海老入りボロネーゼパスタ‥600円
・海鮮トマトパスタ‥600円
ゲームコーナー
=ゲームコーナー=
フェリーの定番、スロットとUFOキャッチャーを配備。
大人も退屈しません。
展望浴場
=脱衣室=
鍵付き無料ロッカーを設置。
座って利用できる洗面台にはドライヤーが置かれています。
=展望浴場=
瀬戸内海を眺めながらゆったりと入れる浴室です。
移動中に風呂に入れるのは、フェリーならではの醍醐味ですね。
Bデッキ後方の通路。
展望浴室・ゲームコーナー・レストラン・自販機コーナー・ショップ・レセプションがこの通路沿いに並んでいます。
ドライバー区画
=トラックドライバー様専用エリア=
我が国の物流を守るトラックドライバー様専用区画です。
ドライバー様専用のサロン。
我が国の物流を守るトラック運転手様が休息をお取りになる場所です。
Bデッキ・給湯室
=3階 給湯室=
カップ麺調理に必要な給湯器と製氷機があります。
ペットルーム
=ペットゲージ=
ペット様はこちらでお寛ぎ頂けます。
5階Bデッキ (F甲板)
次は、4階.Aデッキへ上がってみましょう。
4階.Aデッキから見た吹き抜け。
船内吹き抜けの初期の形ですね。
この船がデビューした当時は、豪華な印象をあたえてくれたものです。
プロムナード
=プロムナード=
4階.Aデッキ右舷側にある、寛ぎの空間です。
窓から瀬戸内海のオーシャンビューをお楽しみ頂け、コンセントがあるお席もあります。
=ラウンジ=
イベントも行われる空間です。
ファミレスのようなラウンジ。
キッズスペース
=キッズスペース=
小さなお子様が遊んで頂けます。
長い船旅でも飽きません。
マッサージコーナー
=マッサージコーナー=
15分200円の高性能電動マッサージチェアで、疲れや体のコリをほぐしましょう。
Aデッキ・自販機コーナー
4階.Aデッキにも自販機コーナーがあります。
電子レンジは2台あります。
持ち込みの食材を温めるのに便利ですね。
エレベーター
=エレベーター=
足腰が弱い方でも楽に昇降できます。
ボタンを見ると時代を感じますね。
船体後方にも階段がありました。
コインロッカー
=ロッカーコーナー=
コインリターン式ロッカーで、無料で利用できます。
これは相部屋の場合、重宝しますね。
洗面室・トイレ
=洗面室=
リフォームされているので、新しくみえます。
アメニティはありませんが、ドライヤーを配備。
トイレもリフォーム済。
ウォッシュレット付きです。
=多機能トイレ=
車椅子の船客様にも十分なスペースです。
ツーリストクラス
4階.Aデッキ後方、ツーリストの区画です。
修学旅行・旅行会社主催のツアー旅行・企業団体・卒業旅行といった大量輸送に対応するため、2等にあたる大部屋のツーリストが7室設けられました。
=ツーリスト=
これぞ、船旅の基本‥
2等にあたる大部屋の和室です。
￥ツーリスト・8,120～15,470円
コロナ禍で仕切りカーテンが設置され、寝床に間隔があります。
しかし、本来は隙間なくマットが敷かれるのです。
繁忙期は船客がマグロのように並んで寝た時代が懐かしいです。
女性更衣室
= 女性用更衣室 =
ツーリストには女性専用のレディースルーム・乳幼児を連れた乗客専用のファミリールームの設定があり、更衣室も用意されております。
4階.Aデッキ・給湯室
=4階.Aデッキ 給湯室=
カップ麺調理に必要な給湯器と冷水機があります。
紙コップも無料で用意。
ツーリストベッド
=ツーリストベッド=
2等寝台にあたる船室です。
昔ながらの梯子式2段ベッドで、カーテンを閉めるとプライバシーが確保されます。
￥ツーリストベッド・12,470～15,070円。
スタンダード 1名室
=スタンダード1名室=
お一人様用の個室です。
洗面台・テレビがあります。
窓はありません。
￥スタンダード・16,470～23,470円。
スタンダード 2名室
=スタンダード2名室=
2段ベッド2名様用の客室です。
洗面台・テレビ・椅子・テーブルがあります。
窓はありません。
￥スタンダード・16,470～23,470円。
ファースト
=ファースト 洋室=
1等にあたる2段ベッド4名定員の客室です。
洗面台・テレビがある洋室となっており、窓があります。
￥ファースト・18,470～25,470円。
=ファースト 和洋室=
1等にあたる2段ベッド4名定員の客室です。
洗面台・テレビがある和洋室となっており、靴を脱いでお寛ぎ頂けます。
￥ファースト・18,470～25,470円。
デラックスシングル
=デラックスシングル=
特等にあたるホテル並みのシングルルームです。
バス・ウォッシュレットトイレ・洗面台・テレビ・冷蔵庫・空気清浄機が用意され、アウトサイドに位置しているので、瀬戸内海を眺めながらワンランク上の船旅が楽しめます。
￥デラックスシングル・24,470～33,470円。
デラックス
=デラックス=
特等にあたるさんふらわあこばると最上級船室です。
バス・ウォッシュレットトイレ・洗面台・テレビ・冷蔵庫・空気清浄機が用意され、快適な瀬戸内海クルーズをご堪能頂けます。
ベッドの周りをカーテンで囲めるようになっていますが、これは全ての客室が満室となった場合に、相部屋として1ベッド1人で販売することを考えていた頃の名残りなんだとか。
￥デラックス・24,470～33,470円。
展望設備 (フォワード通路)
操舵室下、4階Aデッキ.船首部には展望設備があります。
展望設備からは、前方の景色を眺めることができます。
明石海峡大橋通過時は圧巻でしたね。
展望デッキ
=展望デッキ=
潮風にあたりながら夜間航行時は、瀬戸内海の星空を鑑賞できます。
さんふらわあこばるとのツインファンネル。
建造当時は関西汽船の赤白マークがファンネルデザインでしたが、2009年11月からさんふらわあレッドと呼ばれる太陽マーク部分の赤色の全国さんふらわあ共通デザインになりました。
また、全国のさんふらわあでは唯一だったツインファンネル(2本煙突)もこれで見納めとなります。
以上で、船内視察は終了です。
さんふらわあこばると 航海編
大阪南港に着岸中のさんふらわあこばると。
姉妹船/さんふらわああいぼりと共に、大阪-別府/446kmを12時間で結びました。
さんふらわあこばると乗船記の航海編は、☝コチラ。
ご覧頂けたら幸いです。
20世紀から活躍し最後の関西汽船建造となったさんふらわあこばると。
豪華フェリーとして名を馳せたさんふらわあの中で、こばると・あいぼりは景気の煽りを受け、他のさんふらわあより内装の豪華さを控えめに建造されたのだとか。
当時は大部屋の和室が主流で、船客がマグロのように横になっているのも風物詩のひとつでした。
ファンネルから漂う重油の匂いが船に乗っていることを実感させてくれましたね。
ご覧下さいまして、誠にありがとうございました。
